ネイティブには通じない日本語英語(8)サラリーマン
日本語にはたくさんの外来語、いわゆるカタカナ英語や和製英語が存在しています。
日常生活の中で頻繁に使用されるので、つい英単語のつもりでネイティブとの会話にも使ってしまいますが、実際にはネイティブにはまったく意味の通じない言葉も数多くあります。
このコーナーでは、トーク・アベニュー英会話講師のJoel Liptonが、日本での生活と4年間の英会話講師経験を通して気付いた「外国人に話しても通じない日本語英語」を紹介します。
英語を学ばれる方々の参考にしていただければ幸いです。
トーク・アベニュー教育研究室
Contributed by Joel Lipton
Joelから英会話を学ぶ方へのメッセージ
日本人の英語話者は、”間違った初心者”として知られています。
日本では、さまざまなメディアで人々は英語に触れています。例えば「OK」「バイバイ」「ケースバイケース」などは、日常生活ににすっかりなじんだフレーズです。
これらの言葉は日本語での会話では問題なく通用しますが、ネイティブスピーカーにとっては奇妙に感じられたり、混乱をきたす原因。こうした「日本語英語」の単語やフレーズを見て行きましょう。
Many Japanese English speakers are known as “false beginners”. In Japan, people are exposed to English everyday in various forms of media. Many English phrases or words such as “O.K.”, “bye bye”, or “case by case” have made their way into everyday speech. While these words make perfect sense in Japanese conversation, to native speakers they might seem strange or cause considerable amounts of confusion. Let’s take a look at a few of these “Japanese English” words and phrases:
通じない日本語英語(8)サラリーマン
This word is used in Japan to described people who work at a company and receive a monthly salary. However in English this is a gender specific word that only refers to men. A better word to use for this situation would be businessperson or an office worker. In Japanese English the word Jimu refers to a secretary or front desk receptionist who keeps records, maintains appointments, and handles phone calls.
I am a salaryman.
Instead: I am a businessperson.
I work as a Jimu.
Instead: I work as a secretary.
解説
「サラリーマン」は大正時代の頃、民間企業に努める背広にネクタイ姿の知識労働者を指す用語として生まれた和製英語。昭和の時代には「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ」という歌がはやりました。それほど「サラリーマン」は日本語に定着していますが、英語圏にはサラリーマンは生息していません。Business personか office workerを使いましょう。
また、男女同権が進んだ結果、主に男性を示すmanはpersonに置き換えられています。chairman がchairperson に salesmanが sales personになるなどです。またoffice lady=OL も余り聞かれなくなりました。
Incorrect usage
I am a salary man.
I work as a Jimu.
Instead
I am a business person.
I work as a secretary.
上の例文の jimuは全くの日本語で、事務職から来ているのかもしれませんが、多くの場合 secretaryで置き換えられるでしょう。
ここで一言
日本では上司に対して「課長」「部長」などを使って話しかけます。しかし、英語圏ではよほど改まった場合を除き、first name かbossを使います。ですから、「課長」「部長」の翻訳として section chief とかdivision manager は存在しますが、このような言葉で上司に話しかけることは、まずありません。Office 内の習慣の相違でしょうか。