ネイティブには通じない日本語英語(5)スマート
日本語にはたくさんの外来語、いわゆるカタカナ英語や和製英語が存在しています。
日常生活の中で頻繁に使用されるので、つい英単語のつもりでネイティブとの会話にも使ってしまいますが、実際にはネイティブにはまったく意味の通じない言葉も数多くあります。
このコーナーでは、トーク・アベニュー英会話講師のJoel Liptonが、日本での生活と4年間の英会話講師経験を通して気付いた「外国人に話しても通じない日本語英語」を紹介します。
英語を学ばれる方々の参考にしていただければ幸いです。
トーク・アベニュー教育研究室
Contributed by Joel Lipton
Joelから英会話を学ぶ方へのメッセージ
日本人の英語話者は、”間違った初心者”として知られています。
日本では、さまざまなメディアで人々は英語に触れています。例えば「OK」「バイバイ」「ケースバイケース」などは、日常生活ににすっかりなじんだフレーズです。
これらの言葉は日本語での会話では問題なく通用しますが、ネイティブスピーカーにとっては奇妙に感じられたり、混乱をきたす原因。こうした「日本語英語」の単語やフレーズを見て行きましょう。
Many Japanese English speakers are known as “false beginners”. In Japan, people are exposed to English everyday in various forms of media. Many English phrases or words such as “O.K.”, “bye bye”, or “case by case” have made their way into everyday speech. While these words make perfect sense in Japanese conversation, to native speakers they might seem strange or cause considerable amounts of confusion. Let’s take a look at a few of these “Japanese English” words and phrases:
通じない日本語英語(5)スマート
In Japanese this word refers to someone who is very slim with very little body fat. In English this refers to higher than average mental capabilities.
Incorrect usage:
I like men who are smart.
Instead:
I like men who are slim.
Correct usage:
She got a 990 on the TOEIC exam! Wow, she must be so smart.
解説
みなさんはどういう状況でsmartを使っていますか。きっと「もう少しスマートにならないと去年の服が着られなくなってしまう」「今度の新入社員は、とてもスマートね」等々ではないですか。
でもちょっとお待ちください。英語(とくにアメリカ英語)では、smartはbright, cleverの意味でつかわれるのが普通です。
私はスマートな男性が好き、と言うつもりで、
I like men who are smart.
というのは、英語ネイティブにとっては「私は頭のいい男性が好き」という意味になってしまいます。
Instead:
I like men who are slim. (私は細くてすらっとしている男性が好き)
Correct usage:
She got a 990 on TOEIC exam! Wow, she must be so smart.
(彼女はTOEICで990点も取ったんですって。すごく頭がいいに違いないわ)
この例題からもわかるように、カッコイイ!という意味で余り smart を連発するのはスマートではありませんね。
ただし、イギリス英語では smartに neat and trimという、日本で使われるスマートの意味もありますから、時と場合を選びましょう。
A smart person is wearing neat attractive cloths and has a generally tidy appearance. (スマートな人はきちんとした魅力的な服装で、通常、際立った容姿をしている)